inu-daisukiのブログ

 犬好きです。いろんなことに挑戦しています。英語、中国語、フランス語、韓国語、カラオケ、健康体操、野鳥観察、文学、哲学書・宗教書を読む、認知症サポーター、地域コミュニティーの在り方、図書館の在り方、老人会(寿会)の在り方探索、国際交流、短歌、俳句、川柳、各紙への投稿等々……。しかし、どれも中途半端なので、最近は、とりあえず英語が流暢に話せるようになるため、多くの時間をかけています。

Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 9

 「ドミートリイは、中背で、感じのよい顔だちをした28歳の青年だったが、年よりもずっと老けてみえた。筋骨たくましく、並みはずれた体力の持主であることが察しとれたが、にもかかわらず顔には何か病的なものがあらわれていた」(p161)、「ドミートリイはうやうやしく長老の手に接吻し、ほとんど苛立ちに近いほどの異常な興奮を示して言った。『こんなにお待たせしてしまった、ほんとうに申し分けございません……』」(p163)、「ドミートリイは恐ろしい剣幕で眉をひそめ、口では表せぬ軽蔑をこめて父をにらみつけた。『僕は……僕は』低い抑えた声で彼は言った。『心の天使であるいいなずけ(カテリーナ)といっしょに故郷に帰って、父の老後を慰めようと思っていたのに、見れば父は淫蕩な狒々爺で、下劣きわまる道化役者にすぎなかったんです!』『決闘だ!』老人は息をあえがせ、一言ごとに唾をとばしながら、またわめきたてた」(p177)「しかし、醜態にまで達したこの騒ぎは、この上なく意外な幕切れで終った。……長老はドミートリイの方に歩きだし、すぐそばまで行きつ九なり、その前にひざまずいた。……長老はドミートリイの足もとにはっきりした、意識的な跪背をし、額を地面に触れさてした。……『赦しておあげなさい! すべてを赦すことです!』客たちに対して四方におじぎをしながら彼は言った」(p179)
 長老は、たぶんこのままにしてお入れはドミートリイが父を殺しかねないと察したのかもしれない。その後、どう展開していくのだろうか。