Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 30
(リーズ)「『あたし知っているんです、それ以外にもあなたはお兄さんたちや、お父さまのことで苦しんでいらっしゃるんでしょう?』……『兄たちは自分を滅ぼしてしまうんですよ。ここには、いつぞやパイーシイ神父の言われた《地上的なカラマーゾフの力》が働いているんです。地上的な、凶暴な、荒削りの力が……この力にも神の御心が働いているのか、それさえ僕にはわからない。わかっているのは、そういう僕自身もカラマーゾフだってことだけです……』……『でも僕は、ひょっとすると、神を信じていないかもしれませんよ』『あなたが信じていないなんて、どうかなさったの?』リーズは小さな声で慎重につぶやいた。」(p551~552)
アリョーシャは《地上的なカラマーゾフの力》がカラマーゾフの家庭そのものまで破滅に導こうとしていることに呻吟している。神よ何とかしてほしい、本当にこの世に神が存在するのか、ギリギリのところで、ふっともらした言葉が「でも僕は、ひょっとすると、神を信じていないかもしれませんよ」だった。
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