Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 11
「アリョーシャの帰郷後も、フョードルの心にこれに類したことが起った。アリョーシャは『いっしょに暮して、すべてを見ていながら、何一つ非難しなかった』事によって、『彼の心を突き刺した』のだった。そればかりではなくアリョーシャは、老人に対する軽蔑の完全な欠如と、むしろ反対に、そんな値打もない父親に対する常に変らぬやさしさや、ごく自然な偽りのない慕情という、これまで彼の知らなかったものをもたらした。……グリゴーリイは、フョードルの最初の妻であり、長男ドミートリイの母親であるアデライーダを憎み、反対に、二度目の妻である癲狂病みのソフィヤを、当の主人に楯ついてまで庇いだてし、彼女について軽々しい悪態をつこうという気を起したりすれば、だれであろうと楯ついたものだった」(p228~9)
アリョーシャがフョードルを受け入れ、グリゴーリイがソフィアをかばうという面白い関係が見て取れる。
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