inu-daisukiのブログ

 犬好きです。いろんなことに挑戦しています。英語、中国語、フランス語、韓国語、カラオケ、健康体操、野鳥観察、文学、哲学書・宗教書を読む、認知症サポーター、地域コミュニティーの在り方、図書館の在り方、老人会(寿会)の在り方探索、国際交流、短歌、俳句、川柳、各紙への投稿等々……。しかし、どれも中途半端なので、最近は、とりあえず英語が流暢に話せるようになるため、多くの時間をかけています。

Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 10

 (長老)「今のような時代にさえ社会を守り、当の犯罪者をも更生させて、別の人間に生れ変らせるものが何かあるとすれば、それはただ一つ、おのれの良心の自覚の内にあらわれるキリストの掟に外なりません。キリスト社会、すなわち教会の息子として、おのれの罪を自覚してこそはじめてその人間は社会そのものに対する罪も自覚するのですというわけで、現代の犯罪者がおのれの罪を自覚しうるものは、ひとり教会に対してだけであって、決して国家に対してではありませぬ」(p154)「もし全社会が一つの教会になったならば、教会の裁判は現在ではとうてい考えられぬほど、犯罪者の矯正に影響を与えるばかりか、おそらく実際に犯罪そのものも、信じられぬくらいの割合に減少するにちがいありませぬ」(p167)
 長老の考えは素晴らしい。しかし、社会全体が一つの教会になるという理想はなかなか難しい。現在のキリスト教会は徐々に社会に対する影響力を喪失し、若者が教会に足を運ばなくなってしまった。なぜだろうか。