Sinheikemonogatari 1 syuturi
syuturi出離
世の有様を、鳥獣の遊戯に擬して、思うままな諷刺画を描き、自分も遊戯三昧に暮していた鳥羽僧正は、保延六年の秋、忽然と、死んだ。……清盛は、人びとに訊いてみた。義清が出家の動機というのが、かれには、どうしても、のみこめないのだ。……それから、十数日は、経った。すると、佐藤義清は、もう法衣姿となって、名も、西行と称している。……清盛には、いよいよ分からなかった。いちど、父忠盛にも、質してみよう。――そう思いつつ、かれは、いつのまにか、忘れてしまった。(p221~226)
佐藤義清は、権謀術数の世の中で生きていくことをあきらめて、遁世の道を選んだのだろう。
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