Heikemonogatari 4 Hogannomiyakooti
Hogannomiyakooti判官都落
こゝ足立新三郎といふ雑色は、「きやつは下臈なれども、以外(もってのほか)さかざかしいやつで候。召しつかひ給へ」とて、判官にまゐらせたりけるが、内々「九郎がふるまひ見て、われにしらせよ」とぞの給ひける。……同十一月二日、九郎大夫判官、院御所へ参って、大蔵卿泰経朝臣をもって奏聞しけるは、「義経、君の御為に奉公の忠を致事、ことあたらしう初て申上に及び候はず。しかるを頼朝、郎等共が讒言によって、義経討たんと仕候間、しばらく鎮西の方へ罷下らばやと存候……」……奈良法師に攻められて、又都へ帰り入、北国にかゝって、終に奥へぞ下られける……同八日は頼朝の申状によって義経追討の院宣を下さる。朝にかはり夕に変ずる世間の不定こそ哀れなれ。(p310~316)
義経は都を追われ遂に奥州へと下って行った。それにしてもくるくる変わる院宣とは何だったのか。
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