Heikemonogatari 3 Kiso SanmonTurning sentence
Kiso SanmonTurning sentence木曽山門牒状
木曽、越前の国府について、家の子・郎党召しあつめて評定す。(p58)
牒状の一部を引用する。
義仲倩平家の悪逆を見るに、保元・平治よりこのかた、ながく人臣の礼をうしなふ。……恣に帝位を進退し、あくまで国郡を虜領す。……乞願は、三千の衆徒、神のため、仏のため、国のため、君の為に、源氏に同心して、凶徒を誅し、鴻化(天子の善政による恩沢)に浴せん。……進上 恵光坊律師御房 とぞかたりける。
木曽義仲の冷静さは、独断でなく、皆の意見をよく聞いたことにある。この「木曽山門牒状」は、一気に武力で押し切るのではなく、山門に牒状を出し、相手に考えさせ、結論として源氏側に付けた点に外交戦の非凡さが見て取れる。
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