Heikemonogatari 3 On the contrary to die
On the contrary to die還亡
上総督忠清・飛騨督景家は、をとゝし入道相国薨(こう)ぜられける時、ともに出家したりけるが、今度北国にて子ども皆ほろびぬと聞いて、其思ひのつもりにや、つひになげ死にぞ死ににける。……六月一日、蔵人右衛門権佐長・神祇権少副大中臣親俊を殿上の下口へ召して、兵革しづまらば、大神宮へ行幸なるべきよし仰くださる。……藤原広継といふ人ありけり……数万の凶賊をかたらって、国家を既にあやぶめんとす。……玄房僧正とぞ聞えし。高座にのぼり、敬白の鐘うちならす時、俄に空かき曇、雷ちおびたゝしう鳴って、玄房の上に落ちかゝり、その首をとって雲のなかへぞ入にける。広継調伏したりけるゆゑとぞ聞えし。……法相宗わたしたりし人也。…・・・「玄房とはけへってほろぶといふ音あり。……」(p52~56)
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