inu-daisukiのブログ

 犬好きです。いろんなことに挑戦しています。英語、中国語、フランス語、韓国語、カラオケ、健康体操、野鳥観察、文学、哲学書・宗教書を読む、認知症サポーター、地域コミュニティーの在り方、図書館の在り方、老人会(寿会)の在り方探索、国際交流、短歌、俳句、川柳、各紙への投稿等々……。しかし、どれも中途半端なので、最近は、とりあえず英語が流暢に話せるようになるため、多くの時間をかけています。

Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 17

 p300から「スメルジャコフ」についての記載がある。「せいぜい二十四かそこらの、まだ若い男なのに、おそろしく人ぎらいで、寡黙だった。……彼はマルファとグリゴーリイに育てられたのだが、グリゴーリイの表現を借りるなら、《およそ感謝の念を知らずに》育ち、いつも隅の方から世間をうかがう、人見知りのはげしい少年になった。少年時代には、猫を縛り首にして、そのあと葬式をするのが大好きだった。」(p304)
 これだけでもかなり変わっているが、彼はグリゴーリイに「お前なんぞ、人間でねえわさ、お前は風呂場の湯気の中から湧いて出たんだ、それがお前さ……」スメルジャコフはこの言葉を絶対、赦すことができなかった。
 宗教書を読んだスメルジャコフにグリゴーリイがたずねると、「『いえ、べつに。ただ、神さまが世界を創ったのは最初の日で、太陽や月や星は四日目なんでしょ。だったら、最初の日にはどこから光がさしたんですかね?』グリゴーリイは呆然とした」(p306)。
 変人と馬鹿にしていたスメルジャコフの鋭い質問にグリゴーリイは虚を突かれたように驚いている様子がうかがい知れる。