inu-daisukiのブログ

 犬好きです。いろんなことに挑戦しています。英語、中国語、フランス語、韓国語、カラオケ、健康体操、野鳥観察、文学、哲学書・宗教書を読む、認知症サポーター、地域コミュニティーの在り方、図書館の在り方、老人会(寿会)の在り方探索、国際交流、短歌、俳句、川柳、各紙への投稿等々……。しかし、どれも中途半端なので、最近は、とりあえず英語が流暢に話せるようになるため、多くの時間をかけています。

Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 7

 「『お前さんの子供の冥福を祈って法要をして進ぜよう、何て名前だったのかね?』『アレクセイでございます、長老さま』『立派な名前だ。神の人アレクセイにあやかったのかね?』『はい、長老さま、神の人アレクセイの名前でございます、神の人の』」(p117)
 「長老はすでに群衆の中で、まだ若いとはいえ、やつれきって見るからに結核らしい農婦の、燃えるような二つの目がひたと自分に注がれているのに、気づいていた。……『どんな悩みかな、お前さんは?』『わたしの魂を赦してください。長老さま』低い声でゆっくり言うと、彼女はひざまずき、長老の前に跪拝した」「『わたしこわいです。死ぬのが恐ろしくて』『何も恐れることはない、決してこわがることはない。滅入ったりせんせよい……神さまはすべてを赦してくださるのだから』」(P120~122)


 長老は幼い子を亡くした母親を励まし、また結核の死を恐れる農婦を懸命に激励している。弱い人を見過ごすことはできない態度で。