Dostoevsky 'Brothers of Karamazov'First volume 7
「『お前さんの子供の冥福を祈って法要をして進ぜよう、何て名前だったのかね?』『アレクセイでございます、長老さま』『立派な名前だ。神の人アレクセイにあやかったのかね?』『はい、長老さま、神の人アレクセイの名前でございます、神の人の』」(p117)
「長老はすでに群衆の中で、まだ若いとはいえ、やつれきって見るからに結核らしい農婦の、燃えるような二つの目がひたと自分に注がれているのに、気づいていた。……『どんな悩みかな、お前さんは?』『わたしの魂を赦してください。長老さま』低い声でゆっくり言うと、彼女はひざまずき、長老の前に跪拝した」「『わたしこわいです。死ぬのが恐ろしくて』『何も恐れることはない、決してこわがることはない。滅入ったりせんせよい……神さまはすべてを赦してくださるのだから』」(P120~122)
長老は幼い子を亡くした母親を励まし、また結核の死を恐れる農婦を懸命に激励している。弱い人を見過ごすことはできない態度で。
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