inu-daisukiのブログ

 犬好きです。いろんなことに挑戦しています。英語、中国語、フランス語、韓国語、カラオケ、健康体操、野鳥観察、文学、哲学書・宗教書を読む、認知症サポーター、地域コミュニティーの在り方、図書館の在り方、老人会(寿会)の在り方探索、国際交流、短歌、俳句、川柳、各紙への投稿等々……。しかし、どれも中途半端なので、最近は、とりあえず英語が流暢に話せるようになるため、多くの時間をかけています。

Oscar Fernandez

 私が19歳の頃、アルゼンチンは暗い世相に覆われていました。1982年にマルビナス戦争(フォークランド紛争)が勃発。軍事独裁政権の下で、私も兵役につきました。いつ戦場に駆り出されるかわからない不安から自暴自棄になり、除隊しても、勉強も、仕事も全く手につきません。
 そんな私を見て、知人が学会の座談会に誘ってくれました。メンバーの温かな励ましによって、私は21歳で入会することができました。唱題に励むと、前向きに挑戦する意欲が湧きました。大学に復帰し、公認会計士の資格も取得することができました。
 その後は、企業の経理部門んで働きながら、学会活動にも全力で取り組みました。折伏にも勇んで挑戦。家族全員を入会に導くこともできました。
 93年、全国男子部長として戦ていた時、初めて池田先生をアルゼンチンにお迎えできた感激は、私の心から永遠に消えることはありません。
 先生は大統領との会見、名誉学位記の授与式、世界青年平和文化祭への出席など、多忙を極めたスケジュールの中でも、常に青年部、未来部の輪の中へ飛び込み、一人一人の個人的な悩みにまで真剣に向き合ったくださいました。
 この時、励ましを受けた青年部は今、壮年・婦人の中核に、未来部員は青年部のリーダーに成長しています。
 先生の一期一会の励ましによって、アルゼンチンSGIには、「常に青年が主役」の素晴らしい伝統が築かれました。
 先生のご帰国後、カトリック教徒が大半を占めるアルゼンチン社会で、どうすれば仏法への理解を広げることができるかを、皆で真剣に語り合いました。そして、まず差異にこだわるのではなく、平和などの共通の課題に胸襟を開いて語り合おうと、宗教間対話の集いを計画しました。
 何の手がかりもないところからのスタートでしたが、勇気をもって一人一人と語らい、創価学会の歴史、理念、目的を誠実に話すところから始めました。難しい挑戦でした。中でも、私たちの根幹である「師弟」の精神を、アルゼンチンの人々に正しく理解してもらうことは困難を極めました。
 しかし、いざ対話の集いを開催してみると状況が一変しました。単に「師弟」の精神を語ったからではありません。参加者が、青年部の姿を見てくれたのです。こんなにも理想に燃え、礼儀正しく、親切な青年を育てる学会は素晴らしい――語らいを広げるたびに、池田先生と私たちの「師弟」の絆を、あらゆる人が理解してくれるようになりました。
 こうした対話を重ねることで、アルゼンチンの宗教界リーダーとの間に信頼関係が生まれました。
 中でも、カトリックのトップであるブエノスアイレスの枢機卿が、創価学会の理念を正しく理解するまでになりました。その枢機卿が3年前、初の中南米出身のローマ法王となりました(フランシスコ、第266代ローマ教皇。就任は3月19日であり、この日にサン・ピエトロ広場において就任ミサを執り行った。生年月日:1936年12月17日 (79歳).。生まれ: アルゼンチン ブエノスアイレス フローレス。現職: バチカン市国元首 2013年から。著書: 天と地の上で、 信仰の光。兄弟: オスカー・エイドリアン・バーゴグリオ。〈from ウィキペディア〉)。
 カトリックとの友好関係は、ますます深まり、昨年はブエノスアイレス大司教区立神学校の要請で、卒業式を控えた学生がアルゼンチン文化会館で研修を受け、創価学会の平和哲学を学んでいきました。学長から丁重な御礼の手紙が届き、次回も受け入れることのなっています。
 宗教間対話の集いも、年を追ウごとに大きく発展してきました。
 本年月には、政府の外務省宗教局や世界的なキリスト教系の団体とアルゼンチンSGIが共催した「平和の祈りの集い」を開催。会場は私たちのアルゼンチン文化会館です。これには政府関係者、国内30以上の宗教団体の最高指導者、ノーベル平和賞受賞者のエスキベル博士らが参加し、全世界が調和と幸福を目指す平和宣言を共に採択しました。
 23年前、青年たちの熱意によって始まった集いが共感を広げ、今や国家的な行事にまで発展しました。
 青年の奮闘によって、社会全体に学会への共感が広がっています。
 昨年、サンルイス市の国立大学で「核兵器なき世界への連帯」展が開催されました。長年、この地域には一つのブロックしかありませんでしたが、青年部員が団結し、市役所や大学との折衝など、責任をもって、開催に向けて準備をやり遂げました。
 市や大学が協力した展示会は、アルゼンチン教育省の支援のもと、大学内の文化センーで開催。実に4200人が来場しました。
 青年部員が訴えた創価学会の平和理念は大きな共感を呼び、池田先生には同市から「卓越した人物」称号が贈られました。
 その後、開催した座談会には市の要人も出席。今、組織は6ブロックにまで発展しています。
 さらに本年4月、最北部フフイ州にあるティルカラ市からは池田先生に「名誉市民」称号、先生と奥さまに顕彰状が贈られました。これでアルゼンチンにある24の全ての州で、池田先生に顕彰が贈られたことになります。
 また本年8月、上院議会から「サルミエント上院議員栄誉章」が贈られたことで、アルゼンチンの司法・立法・行政の各分野から、先生の偉業が、たたえられるまでになりました。
(2016.11.15 以下、略)