inu-daisukiのブログ

 犬好きです。いろんなことに挑戦しています。英語、中国語、フランス語、韓国語、カラオケ、健康体操、野鳥観察、文学、哲学書・宗教書を読む、認知症サポーター、地域コミュニティーの在り方、図書館の在り方、老人会(寿会)の在り方探索、国際交流、短歌、俳句、川柳、各紙への投稿等々……。しかし、どれも中途半端なので、最近は、とりあえず英語が流暢に話せるようになるため、多くの時間をかけています。

Sinheikemonogatari 1 Nail

Nail釘
 ――二年前の、仁平三年の正月ごろ、清盛の父・刑部卿平ノ忠盛は、日ごろ、持病とてもなかったのに、年の暮から、ふと風邪ぎみで寝ついたまま、正月十五日、年五十八を一期として亡くなった。……敵手の信西の顔は、笑っている。「……どうだ。愛宕天狗、いや父子天狗。……痛いだろう。右の眼の釘、左の眼の釘。……だが、なお知るまい。信西の打った釘とは」……そなたも出来したと、助演者の妻の手功を、ほめそやしたに違いない。(p396~405)
 まるで推理小説でも読むように信西の仕掛けた罠に、頼長は突如、法皇から遠ざけられ、父の忠実も、参内も停められてしまった。それが天狗の釘だった。