Heikemonogatari 4 Sentei minage
Sentei minage先帝身投
源氏のつは物共、すでに平家の舟に乗り移りければ、水手・梶取ども射殺され、きり殺されて、舟をなほすに及ばず、舟そのにたはれ臥しにけり。……主上、ことしは八歳にならせ給へども、御としの程よりはるかにねびさせ給ひて、御かたもうつくしく、あたりもてりかゝやくばかり也。……「尼ぜ、われをはいづちへ具してゆかむとするぞ」と仰ければ、いとけなき君にむかひたてまつり、涙をおさへて申されけるは、……(p200~204)
前世の行いの結果天皇として生まれたが、今は運が尽きたので東の伊勢大神宮にお別れし、西の浄土に迎えに来てもらうため念仏を唱えましょう、と言われた。
八歳という余りにも若い先帝は、周囲の状況もよく分からず海の藻屑となって消えていった。
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