Heikemonogatari 2 Goseti no sata
Goseti no sata五節之沙汰
五節はこれ清御原(きよみはら)のそのかみ、吉野の宮にして、月しろく嵐はげしかりし夜、御心をすましつゝ、琴をひき給ひしに、神女あまくだり、五たび袖をひるがへす。これぞ五節のはじめなる。(p228)
清御原(きよみはら):第40代天武天皇。飛鳥の浄御原で即位したのでかくいう。
デジタル大辞泉の解説
ご‐せち【五節】
1 奈良時代以後、大嘗祭(だいじょうさい)・新嘗祭(にいなめさい)に行われた五節の舞を中心とする宮中行事。例年陰暦11月、中の丑(うし)の日に帳台の試み、寅(とら)の日に殿上(てんじょう)の淵酔(えんずい)、その夜、御前(ごぜん)の試み、卯(う)の日に童御覧(わらわごらん)、辰(たつ)の日に豊明(とよのあかり)の節会(せちえ)の儀が行われた。のちには大嘗祭のときだけに行われた。ごせつ。《季 冬》
2 「五節の舞」の略。
3 「五節の舞姫」の略。
[補説]五節の名は「春秋左氏伝」にみえる、遅・速・本・末・中という音律の五声(節)に基づくといわれ、舞は天武天皇の吉野の滝の宮で、神女が袖を五度翻して舞った故事によるという。
五節のいわれが『平家物語』に載っている。神女とは巫女なのか? 大辞林 第三版の解説によると、しんにょ【神女】とは、めがみ。天女。
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