Heike Monogatari1 4 Gio
祇王 『入道相国…』 : 白拍子の物語
「かやうに穢土をいとひ、浄土をねがはんと、ふかく思ひいれ給ふこそ、まことの大道心とおぼえたれ」(『平家物語1』p60)
この娑婆世界を去って欣求浄土を求め出家することは、死ぬこともできない人間の駆け込み寺の役目がもあるようだ。当寺の芸能人であった祇王らも清盛に振り回された人生だった。「されば後白河の法皇の長講堂の過去帳にも、『祇王・祇女・仏・とぢらが尊霊』と四人一所に入れられけり。あはれなりし事どもなり」とある。浄土の教えには来世はあっても、三世永遠という教えはなかった。釈尊が三世を明確に説いたのは法華経に至ってである。
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